Windows10 にDockerをインストールする方法
いまさらながらのdockerインストール手順。
dockerとは?
dockerとはdotCloud(現Docker)社が開発したコンテナ型の仮想化ソフトウェアです。
dockerはコンテナと呼ばれる技術を使い、アプリケーションに必要ライブラリやランタイム等をパッケージ化します。
コンテナは実際にはコンテナのひな形となるイメージから作成・実行されます。このイメージはdockerの実行環境さえあればどこでも動作するため、環境ごとに微妙に差異があり、開発したアプリケーションが動かないといったリスクをなくすことができます。
さて、dockerが何たるかはここではこれ以上の説明は省略したいと思います。より詳しい情報を知りたい場合は以下の公式サイトや解説しているサイトを参照してみてください。
Why Docker? | Docker
Docker Documentation | Docker Documentation
dockerをインストールする
dockerとはどういうものか、どのぐらい便利なのかを知るには実際に使ってみることが一番です!
今回はdockerをインストールし、サンプル的なdockerイメージからコンテナを作成・起動したいと思います。
インストール環境&要件
- Windows10 Home 64bit
Windowsにおけるdockerインストーラーは
Docker Desktop for Windowsとなりますが、残念なことにすべてのエディションにインストールできるわけではありません。Windowsにおけるインストール要件は以下です。
- Windows 10 64bit: Pro, Enterprise or Education (1607 Anniversary Update, Build 14393 or later).
- Virtualization is enabled in BIOS. Typically, virtualization is enabled by default. This is different from having Hyper-V enabled. For more detail see Virtualization must be enabled in Troubleshooting.
- CPU SLAT-capable feature.
- At least 4GB of RAM.
いくつかの要件がありますが、注意していただきたいのはひとつ目で、"Window10 64bitのProまたはEnterpriseまたはEducation"とあります。そう、Homeエディションは対象外なのです。。
ですが心配しないでください。dockerにはDocker Toolboxと呼ばれる別のインストーラーがあります!
Docker Toolbox overview | Docker Documentation
これは上記の"Docker Desktop for Windows"に対応していないHome エディションにもインストールすることができます。"Legacy desktop soluton."とありますが、特に問題ありません。使うdockerコマンドも同じです!
CPU仮想化を有効にする
インストールの前にもうひとつ確認することがあります。CPUの仮想化が無効となっている場合、有効にする必要があります。
- タスクマネージャー ⇒ パフォーマンスタブ ⇒ CPU
- 右下の[仮想化]の欄が無効の場合、有効化します。
有効化の方法については"VT 有効化"等で検索するか、以下のサイトが参考になります。
Docker Toolboxのインストール
前置きが長くなってしまいましたが実際にインストールしていきます(手順は非常に簡単です!)。
ダウンロード
上記のDocker ToolboxのリンクからWindows向けのものをダウンロードします。インストール
基本的にはデフォルトのままで問題ありません。
一番下のNDIS5のチェックボックスはOFFの場合、ONにしてください!
インストールします。
※インストール中にユニバーサルシリアルバスコントローラーの確認が表示された場合はインストールします。
これでdockerをインストールすることができました!
dockerコマンドが実行できるか確認してみます。
cmd、powershell... 何でもよいですが、dockerのバージョンを出力するコマンドを実行してみます。
$ docker -v Docker version 18.03.0-ce, build 0520e24302
良い感じです。dockerのバージョンが表示され、正常にインストールできていることが確認できました。
そして、インストール時に以下の3つのアイコンがデスクトップに作成されているはずです。
実は、この時点ではdocker自体はインストールできていますが、dockerの実行環境はまだ作成されていません。
真ん中の"Docker Quickstart Terminal"を実行するとdefaultの実行環境が作成・起動されます。
起動後は以下のように出力されるはずです。
dockerコマンドから現在の実行環境一覧を出力してみます。
$ docker-machine ls NAME ACTIVE DRIVER STATE URL SWARM DOCKER ERRORS default * virtualbox Running tcp://192.168.99.100:2376 v18.09.0
"default"という名前の実行環境がひとつ作成されて起動しています。これでdockerコンテナを実行できる環境が準備できました!
おわりに
インストール前の確認が多かったですが、インストール自体はスムーズにいったはずです。
実際にイメージからコンテナを起動するところは次の記事で書きたいと思います。
(もちろん、これですべてのdockerコマンドを使えるようになっているのであとは好きに自分で試すのは自由です!)
ちなみに、、
今回やったことはQiitaにも投稿しています。